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リツキサン副作用

リツキサンによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。

リツキサンとは

リツキサン(Rituxan)とは、悪性リンパ腫の一種である、非ホジキンリンパ腫に対して効果のある、新しいタイプの治療薬です。

リツキサンは、モノクローナル抗体薬の1つで、がん細胞を標的として結びつく様、遺伝子工学的に設計された抗体です。

リツキサンの主成分は、リツキシマブ(rituximab)です。このリツキシマブは、悪性化したBリンパ球が持っている、CD20というタンパク質(マーカー)を標的(ターゲット)とし、このCD20へ結合します。

リツキシマブと結合したリンパ腫細胞に対して、免疫反応が発生し、マクロファージがリンパ腫を異物として認識し、食べたり破壊したりします。

この様に、リツキサンを使用した場合には、ターゲットが決まっているため、それ以外の細胞への影響がほとんど無く、従来から行われている抗がん剤の様な、きつい副作用(悪心・嘔吐、脱毛、白血球の減少(易感染)、貧血)の発生する可能性が低いと言われています。

リツキサンは、アメリカで、1997年に承認され、日本でも、2001年9月に販売開始されております。

リツキサンと他の抗がん剤(化学療法)を組み合わせた治療を、R-CHOP療法と言い、標準治療になりつつあります。

CHOP療法で使用する薬剤は、以下の4つです。

・Cyclophosphamide(シクロフォスファミド)
 商品名:エンドキサンR
・Hydroxydaunorubicin(ドキソルビシン、
 アドリアマイシンの別名)商品名:アドリアシンR
・OncovinR(商品名:オンコビン)
 vincristine、ビンクリスチン
・Prednisone、又は、Prednisolone
 (プレドニゾン、プレドニゾロン)
 ステロイド(商品名:プレドニンなど)

非ホジキンリンパ腫は、ホジキン病と比較すると、日本人に多い疾患です。特に、50歳代以上に多いと言われています。

効能(適応症)は、以下の通りです。

・CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫
 (低悪性度または濾胞性)
・マントル細胞リンパ腫

近年、臓器移植の際の拒絶反応治療、腎炎など治療が困難であった自己免疫疾患の一部への効果が期待され、関節リウマチ、ループスエリテマトーデス、小児難治性ネフローゼ症候群などでの治験が行われています。さらに、ウェゲナー肉芽腫症、後天性血友病に対する投与症例も報告されています。

リツキサンは、全薬工業、中外製薬から販売されています。薬価は、1本(500mg/50mL)あたり保険適用前で、最高約21万円(2008年薬価改正時点)と、非常に高価な薬剤です。

同じ効果の薬として、Ibritumomab、Tositumomabなどがあります。


リツキサン副作用

リツキサンのさらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。

リツキサンの主な副作用は、発熱、悪寒、頭痛、ほてり、多汗、発疹、白血球減少、血圧上昇、頻脈などがあります。
通常これらは、比較的軽微な副作用です。

重大な副作用には、以下のものが報告されております。

・アナフィラキシー様症状
・劇症肝炎(B型肝炎ウィルス)
・肝機能障害、黄疸
・消化管穿孔(腹痛,腹部膨満感,下血,吐血,貧血等)
・肺障害、肺浸潤
・心障害、心臓障害、心筋梗塞、心室細動
・骨髄抑制
・間質性肺炎
・腎不全
・脳神経障害
・血圧降下
・小水疱性皮膚炎
・スチーブンスージョンソン症候群
・苔癬状皮膚炎
・中毒性表皮壊死症
・BUN上昇
・不整脈

これ以外の副作用には、下記のものがあります。

・発熱、悪寒、かゆみ、頭痛、ほてり、血圧上昇、頻脈
・多汗、発疹、悪心、嘔吐
・白血球減少、好中球減少、血小板減少
・虚脱感
・アレルギー性肺炎
・異常感覚
・咽頭炎
・咽頭違和感
・インフルエンザ様症状
・感覚障害
・関節痛
・顔面神経麻痺
・気管支痙攣
・急性呼吸促迫症候群
・胸痛
・下痢
・眩暈
・倦怠感
・呼吸障害
・口内乾燥
・視覚障害
・しびれ感、しぶり腹
・腫瘍崩壊症候群
・食欲不振
・心原性ショック
・心悸亢進
・腎障害
・徐脈
・蕁麻疹(じんましん)
・喘鳴
・体重増加
・帯状疱疹
・多汗
・潮紅
・聴覚障害
・低血圧
・低酸素血症
・天疱瘡様症状
・疼痛
・鼻炎
・貧血
・腹痛
・浮腫
・便秘
・閉塞性気管支炎
・末梢性虚血
・無力症

ほとんどの、リツキサンの副作用は、初めて行う治療中に発生しており、治療が終わる時点か、遅くても1日程で、症状がなくなるか、軽くなるとの報告があります。

リツキサンの副作用を予防する目的で、点滴の前に、抗ヒスタミン剤と解熱鎮痛剤を内服することが多い様です。

リツキサンは、リンパ球に対してダメージを与えるため、免疫抑制や白血球減少の副作用が、多少発生している様です。

さらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。

注意事項

持病、アレルギーのある方や服用中の薬のある方は、医師に相談してください。

リツキサンと他の治療法を併用した場合、リツキサンの副作用だけでなく、併用した治療法の副作用が出る場合があります。
R-CHOP療法を行った場合には、短期的には、吐き気、白血球の減少、血小板の減少、貧血など、長期的には、脱毛、手足のしびれ、心臓に対する悪影響などの副作用が発生する場合があります。

リツキサンは、血圧に対しても影響する場合があるため、高血圧薬等を服用している方は、医師に相談してください。

リツキサンと免疫抑制剤を併用した場合、相互作用によって、感染症を発症しやすくなります。そして、アレルギー反応として、血圧低下、気管支痙攣(きかんしけいれん)等が発症する場合があります。

以下の方は、基本的に禁忌です。

・本剤の成分に対してアレルギーの前歴のある方
・マウス蛋白由来製品に対する過敏歴
 (アナフィラキシー反応歴)のある方

以下の方は、使用にあたって注意が必要です。医師に相談してください。

・肺炎、敗血症、ウイルス感染などの感染症のある方
・心機能障害がある方、又は既往歴ある方
・肺機能障害の既往歴ある方、又は肺浸潤のある方
・骨髄機能の重篤な低下がる方
・腫瘍細胞の骨髄浸潤がある方
・降圧剤で治療中の方
・薬物過敏の既往歴ある方
・アレルギー素因がある方

生ワクチン、弱毒性生ワクチン、免疫抑制剤との併用には注意が必要です。

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