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イリノテカン副作用
イリノテカンによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。
イリノテカンとは
イリノテカンとは、抗がん剤の一種で、ガン細胞の中にあるDNAを切断することにより、癌細胞が分裂増殖するのを阻害します。
イリノテカン（Irinotecan）の主成分は、塩酸イリノテカン（irinotecan hydrochloride）で、日本で開発された直物アルカロイドの誘導体です。
塩酸イリノテカンは、DNAに作用する酵素のトポイソメラーゼを阻害することにより、抗がん効果を発揮していると言われています。
イリノテカンは、広範囲の癌に利用され、有用性が確認されていますが、その反面、副作用が強く、特に特徴的な重篤な下痢は、致命的なケースもあります。
適応症は、以下の通りです。
・肺癌
・子宮頸癌
・卵巣癌
・悪性リンパ腫（非ホジキンリンパ腫）
・手術不能または再発した胃癌
・大腸癌
・乳癌
・結腸、直腸癌
・小細胞肺癌
・非小細胞肺癌
特に、大腸癌、肺癌では、他の各種薬剤との併用療法で、重要な役割を果たしています。
イリノテカンの作用は、薬剤そのものの効果もありますが、それ以上に、肝臓にて変換される活性代謝物（SN-38）の効果が圧倒的に強く、この副作用が強いと言われています。
イリノテカンの副作用としては、下痢が有名ですが、近年、そのイリノテカンを投与した際の副作用の程度を予測する遺伝子多型判定用キットが開発されています。
このキットは、個々の患者の血液を検査することにより、副作用の発現程度を予測するもので、事前に患者へのイリノテカンの投与量を調節することが可能になります。
イリノテカンは、ヤクルトからカンプト、第一三共からトポテシンと言う製品名称で、販売されています。
イリノテカン副作用
イリノテカンのさらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。
イリノテカンの主な副作用には、高度の下痢や腸炎などがあります。
重大な副作用には、以下のものが報告されております。
・アナフィラキシーショック
・高度な下痢
・間質性肺炎
・消化管出血
・静脈血栓症
・心筋梗塞
・心室性期外収縮
・腸管穿孔
・腸管麻痺
・腸閉塞
・肺塞栓症
・骨髄機能抑制
・白血球減少
・血小板減少
・好中球減少
上記の様な症状が見られた場合、速やかに医師へ連絡してください。
これ以外の副作用には、下記のものがあります。
・黄疸
・嘔吐
・悪寒
・悪心
・かすみ目
・かゆみ
・肝機能障害
・関節痛
・顔面紅潮
・気管支炎
・狭心症発作
・胸痛
・急性腎不全
・クレアチニン上昇
・痙攣（けいれん）
・傾眠
・血圧低下
・血小板減少
・血小板増加
・血尿
・下痢
・倦怠感
・好中球減少
・高血圧
・口内炎
・興奮
・呼吸困難
・貧血
・重症感染症
・敗血症
・肺炎
・コリン作動性症候群
・色素沈着
・しびれ
・シャックリ
・上気道炎
・ショック
・食道炎
・食欲不振
・小腸炎
・心房細動
・蕁麻疹（じんましん）
・徐脈
・頭痛
・精神症状
・総タンパク減少
・体重減少
・帯状疱疹
・大腸炎
・脱水
・脱毛
・脱力感
・タンパク尿
・腸管運動亢進
・電解質異常
・動悸
・疼痛
・糖尿
・吐血
・尿ウロビリノゲン値異常
・尿酸値異常
・尿沈渣異常
・粘膜炎
・発汗
・発熱
・白血球減少
・白血球増加
・ＢＵＮ上昇
・Ｐao2低下
・鼻炎
・ビリルビン上昇
・頻脈
・貧血
・不安感
・不穏
・腹水
・腹痛
・腹部膨満感
・浮腫
・乏尿
・発赤
・発疹
・味覚異常
・無力感
・めまい
・腰痛
・抑うつ状態
さらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。
注意事項
持病、アレルギーのある方や服用中の薬のある方は、医師に伝えてください。
また、妊娠中の方、妊娠の可能性のある方も、医師に伝えてください。
以下の方は、基本的には、禁忌です。
・本剤に対し過敏症のある方
・骨髄機能抑制のある方
・感染症を合併している方
・下痢（水様便）のある方
・腸管麻痺、腸閉塞のある方
・間質性肺炎または肺線維症の方
・多量の腹水、胸水のある方
・黄疸のある方
・アタナザビル（抗ウイルス薬、商品名レイアタッツ）を
投与中の方
以下の方は、使用にあたって注意が必要です。
・肝障害のある方
・腎障害のある方
・糖尿病の方
・全身衰弱が著しい方
・高齢の方
薬剤が血管の外に漏れた場合、点滴部位に、腫れやシコリ、発赤等の急性炎症症状が発現します。点滴中は、安静にしてください。
イリノテカン点滴後３日程度は、腸閉塞にならない様、十分な注意が必要です。
以下の薬剤等との併用は禁忌です。
・硫酸アタザナビル
以下の薬剤等との併用には注意が必要です。
・他の抗悪性腫瘍薬
・放射線
・末梢性筋弛緩剤（筋収縮作用が増強される）
・CYP3A4阻害薬
・アゾール系抗真菌薬
（イトラコナゾール、ケトコナゾール、
フルコナゾール、ミコナゾール）
・マクロライド系抗生剤
・グレープフルーツジュース
・CYP3A4誘導薬
（フェニトイン、カルバマゼピン、
フェノバルビタール、セントジョーンズワート、
リファンピシン）
授乳は中止してください。
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