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ストラテラ副作用

ストラテラとは

ストラテラ(Strattera)とは、アトモキセチン塩酸塩(Atomoxetine Hydrochloride)を主成分とする、注意力や集中力を高め、物忘れや落ち着きのなさを軽減する薬です。

主に、これらの特徴を持つ「注意欠陥多動性障害(ADHD)」の治療に利用されます。

落ち着きがない、物忘れが多いといった特徴を持つ、ADHDは、発達障害の1つです。

通常は、大人になるにつれて、多動性と衝動性は治まってきますが、不注意などは、大人になっても残る方がいます。

この場合、仕事や家事に対して、対応が困難なケースが多く見られます。

ADHDの原因については、まだ完全には、解明されておりません。

しかし、注意力や判断力については、大脳の「前頭前野」が関与していると言われており、この部分の神経細胞間の伝達機能に支障をきたしているのではないかと考えられております。

ストラテラは、その神経細胞間の伝達機能を補い、情報伝達をキチンとさせる作用があると考えられております。

厚生労働省研究班の疫学調査では、「成人の1.65%以上にADHDがある」との推定値が出ており、正確に、ADHDと診断された場合には、ストラテラによって、症状が改善する可能性が高いでしょう。

ストラテラは、日本イーライリリー株式会社より製造販売されております。

ストラテラの適用症は、以下の通りです。

・注意欠陥/多動性障害(AD/HD)


ストラテラには、以下の種類があります。

・ストラテラカプセル5mg
・ストラテラカプセル10mg
・ストラテラカプセル25mg
・ストラテラカプセル40mg
・ストラテラ内用液0.4%

具体的な作用機序としては、前頭前野のノルアドレナリンやドパミンの再取り込みを選択的に阻止することにより、これらの神経伝達物質の濃度を上昇させます。

これにより、神経細胞間の情報伝達をスムーズにする作用が期待されます。

尚、この作用は、選択的に作用するため、依存や乱用の危険性は低いと言われております。

この様な特徴から、ストラテラは、「選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(Selective NorAdrenalin Reuptake Inhibitors)」と呼ばれております。


ストラテラ副作用

ストラテラの主な副作用には、頭痛、食欲減退、腹痛、傾眠、悪心などがあります。

重大な副作用には、以下のものが報告されております。

・肝機能障害、黄疸、肝不全(だるい、食欲不振、
 吐き気、発疹、かゆみ、発熱、
 皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色など)
・アナフィラキシー様症状(蕁麻疹(じんましん)、
 全身発赤、顔や喉の腫れ、息苦しい(ゼーゼー)、
 血管神経性浮腫など)

上記の様な症状が見られた場合、速やかに医師へ連絡してください。

これ以外の副作用には、下記のものがあります。

・口渇、食欲不振、吐き気、吐く、腹痛、下痢
・嘔吐、便秘、消化不良、口内乾燥
・頭痛、眠気、不眠、立ちくらみ、めまい
・怒りっぽい、攻撃的、敵意の発現または悪化
・動悸、頻脈、心拍数増加、血圧上昇
・排尿困難、勃起不全
・多汗症、味覚異常
・体重減少、成長遅延
・鼓腸、睡眠障害、易刺激性、不快気分
・早朝覚醒型不眠症、気分変化、振戦、抑うつ気分
・錯感覚、不安、感覚鈍麻、幻覚を含む感覚障害
・うつ病、攻撃性、リビドー減退
・チック、激越、落ち着きのなさ、びくびく感
・そう痒症、血圧上昇
・心電図QT延長、失神、レイノー現象、潮紅
・多汗症、皮膚炎、
・生殖器痛、尿閉、月経困難症、射精障害
・不規則月経、前立腺炎
・持続勃起、勃起時疼痛、射精不能
・精巣痛、オルガズム異常、尿意切迫
・胸痛、無力症、疲労、ほてり、悪寒
・擦過傷、結膜炎、胸部不快感、末梢冷感
・冷感、筋痙縮、散瞳


注意事項

持病、アレルギーのある方や服用中の薬のある方は、医師に伝えてください。

以下の方は、基本的には、禁忌です。

・本剤に対し過敏症のある方
・MAO阻害剤を利用中、または、利用中止後2週間
 以内の方
・重い血管障害のある方
・褐色細胞腫、又はその既往歴のある方
・閉塞隅角緑内障の方

以下の方は、使用にあたって注意が必要です。

・肝機能障害のある方
・腎機能障害のある方
・痙攣発作(けいれんほっさ)のある方
 または、その既往歴のある方
・心疾患(QT延長を含む)、または、その既往歴
 のある方
・先天性QT延長症候群の方、または、その家族歴
 のある方
・高血圧、または、その既往歴のある方
・脳血管障害、または、その既往歴のある方
・起立性低血圧の既往歴のある方
・精神病性障害、双極性障害などの疾患のある方
・排尿困難のある方

以下の薬剤との併用は禁忌です。

・MAO阻害剤
 セレギリン塩酸塩(エフピー)

以下の薬剤等との併用には注意が必要です。

・サルブタモール硫酸塩
・β-受容体刺激剤(サルブタモール硫酸塩を除く)
・CYP2D6阻害剤(パロキセチン塩酸塩水和物等)
・昇圧作用を有する薬剤(ドパミン塩酸塩等)
・ノルアドレナリンに影響する薬剤
 三環系抗うつ剤(イミプラミン塩酸塩等)
 選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
 メチルフェニデート塩酸塩等

眠気、めまい等の症状が発症する可能性があるため、本剤利用中は、車の運転等、危険を伴う作業は、控えてください。

本剤を服用中でも、攻撃性、敵意の発現や悪化、自殺念慮や関連行動の可能性があるため、注意して観察し、何等かの異常がある場合には、速やかに医師や薬剤師に相談してください。

本剤は、血圧や心拍数へ影響する場合があるため、心血管障害や高血圧などのある方は、医師に伝えてください。

本剤を利用する方は、授乳を避けてください。

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