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シムビコート副作用

シムビコートとは

シムビコートとは、通常、シムビコートタービュヘイラー(Symbicort Turbuhaler)のことを示します。

シムビコートタービュヘイラーは、ブデソニド(Budesonide)(パルミコート)と、ホルモテロールフマル酸塩水和物(Formoterol Fumarate Hydrate)(アトック、オーキシス)を主成分とする、喘息治療薬です。

ブデソニドは、強力なステロイド剤です。ベクロメタゾンの約2倍の抗炎症作用がありますが、全身性の副作用が出にくいと言う特徴があります。

ホルモテロールフマル酸塩水和物は、気管支を広げる成分です。β2刺激薬と言われ、気管平滑筋にある交感神経の「β2受容体」を刺激することにより、気管支の緊張を緩和します。

β2選択性が高く、速効性、持効性があり、安全性も高いのが特徴です。

アステラス製薬株式会社から販売されております。

シムビコートタービュヘイラーの適用症は、以下の通りです。

・気管支喘息
・慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)
 の諸症状の緩解
(上記の効能・効果は、吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

シムビコートタービュヘイラーには、以下の種類があります。

・シムビコートタービュヘイラー30吸入
・シムビコートタービュヘイラー60吸入

用法・用量

(通常時)
維持療法として通常1回1吸入1日2回、症状に応じ最大1回4吸入1日2回まで。

(発作発現時)
発作発現時に頓用吸入として1吸入する。数分経過後も発作が持続する場合、さらに追加で1吸入する。これを必要に応じて繰り返すが、1回の発作に対して、最大6吸入まで。


シムビコート副作用

シムビコートタービュヘイラーの主な副作用には、嗄声、筋痙攣、動悸、咽喉頭疼痛などがあります。

重大な副作用には、以下のものが報告されております。

・アナフィラキシー様症状(蕁麻疹(じんましん)、
 全身発赤、顔や喉の腫れ、息苦しい(ゼーゼー)、
 呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫など)
・低カリウム血症(だるい、便秘、動悸、脈の乱れ、
 筋力低下(力が入らない))

上記の様な症状が見られた場合、速やかに医師へ連絡してください。

これ以外の副作用には、下記のものがあります。

・のど(咽喉頭)の刺激感、不快感、味覚異常
・嗄声(声のかすれ、のどのイガイガ感)
・口腔や呼吸器のカンジダ症(のどや口の刺激痛、
 口のなかに白いものができる)
・動悸(ドキドキ感)、頻脈、不整脈、血圧上昇
・指や手のふるえ、頭痛、吐き気、発疹
・接触性皮膚炎、血管浮腫等の過敏症状
・咳嗽、感染、肺炎、気管支痙攣
・悪心、頭痛、振戦、神経過敏、激越、情緒不安
・めまい、睡眠障害、抑うつ、行動障害
・不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮等)
・頻脈、狭心症、血圧上昇、筋痙攣
・高血糖、皮膚挫傷

過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛、筋痙攣、及び、副腎皮質系機能が低下する等の症状が現れる場合があります。

さらに過量投与により、以下の重篤な症状が現れる場合があるため、その場合、本剤の利用を中止し、速やかに医師に報告してください。

・血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症
・高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等

海外では、稀に、吸入ステロイド剤投与により、白内障が発現することが報告されています。


シムビコートの注意事項

持病、アレルギーのある方や服用中の薬のある方は、医師に伝えてください。

以下の方は、基本的には、禁忌です。

・対処不明な感染症、深在性真菌症のある方
 (有効な抗菌剤が存在しないもの)
・本剤に対し過敏症のある方


以下の方は、原則、禁忌です。

・結核性疾患の方


以下の方は、使用にあたって注意が必要です。

・感染症のある方
・甲状腺機能亢進症の方
・高血圧の方
・心疾患のある方
・糖尿病の方
・低カリウム血症の方
・重い肝機能障害のある方


以下の薬剤等との併用には注意が必要です。

・CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール等)
・カテコールアミン(アドレナリン、イソプレナリン等)
・キサンチン誘導体(テオフィリン、アミノフィリン等)
・全身性ステロイド剤(プレドニゾロン、ベタメタゾン等)
・利尿剤(フロセミド等)
・β遮断剤(アテノロール等)
・QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
 (抗不整脈剤、三環系抗うつ剤等)

本剤は口腔内への吸入投与でのみにご利用ください。

カンジダ症、又は、嗄声等の副作用を防ぐため、本剤吸入後に、うがいを実施してください。うがいが困難な方の場合、口腔内をすすぐだけでも行ってください。


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