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抗がん剤(抗癌剤)副作用

抗がん剤(抗癌剤)とは

抗がん剤(抗癌剤)とは、それ自体が、がん細胞を殺す能力を持つものを指します。
投与方法は、点滴、静脈注射、経口投与、及び、患部への直接投与等があります。

抗がん剤(抗癌剤)は、主にがんの細胞分裂過程に作用し、細胞の増殖を妨げる効果があります。
作用する方法により、いくつかの種類があり、分類細胞の成長に必要な物質を作らせなくさせたり、逆に過剰作成させたりすることで、がん細胞の増殖を抑制し、最終的には死滅をさせることが目的で使用します。

がん細胞を完全破壊し、完治を目指す目的だけではなく、手術前投与によって病巣を収縮させて切除を容易にさせたり、術後の転移・再発を防止する目的等、補助的に抗がん剤が利用される面もあります。

抗がん剤は、万能ではありません。抗がん剤の、がん細胞を死滅させる効果のことを、「薬剤感受性」と言います。
以下の通り、がんの種類によって、この薬剤感受性は、大きく異なります。

レベル1)治癒率25%〜90%、一時的症状改善等の臨床効果
     が80%以上
 治癒、延命共に期待出来るレベル。

・慢性・急性骨髄性白血病
・悪性リンパ腫
・精巣腫瘍
・子宮絨毛腫瘍
・小児がん

レベル2)治癒率25%、一時的症状改善等の臨床効果が80%
     以上
 治癒は余り期待出来ないが、延命は期待できるレベル。

・小細胞肺がん
・乳がん
・卵巣がん
・膀胱がん
・骨肉腫等

レベル3)臨床効果が、40%程度
 治癒は殆ど期待出来ないが、延命効果については
 無治療よりは期待出来るレベル。

・胃がん
・大腸がん
・非小細胞肺がん
・子宮がん
・食道がん 
・前立腺がん等

レベル4)効果なし
 治癒、延命効果共、殆ど期待出来ないレベル。

・肝臓がん
・膵臓がん
・腎臓がん
・胆嚢がん
・甲状腺がん等

抗がん剤の種類は多く、主に以下の種類に分類されます。

・アルキル化剤
・代謝拮抗剤
・抗がん性抗生物資
・植物アルカロイド
・プラチナ製剤
・ホルモン剤
・分子標的治療薬

ここでは詳しく記載しませんが、個々の種類毎、がんの種類毎に、様々な抗がん剤があります。

抗がん剤例:イホスファミド、塩酸ニムスチン、エノシタビン、塩酸ゲムシタビン、カルモフール、アクチノマイシンD、塩酸イダルビシン、エトポシド、塩酸イリノテカン、カルボプラチン、シスプラチン、アナストロゾール、塩酸ファドロゾール水和物、ゲフィチニブ、トラスツズマブ等

商品例:イホマイド、ニドラン、サンラビン、ジェムザール、ミフロール、コスメゲン、イダマイシン、ベプシド、カンプト、パラプラチン、プラトシン、アリミデックス、アフェマ、イレッサ、ハーセプチン等


抗がん剤(抗癌剤)副作用

抗がん剤(抗癌剤)は、殆どのケースで副作用があります。
何故なら、抗がん剤の作用は、がん細胞に作用するだけではなく、正常な細胞にも作用するからです。
但し、個人差が大きいのも確かです。

特に多い副作用が、吐き気、脱毛、白血球減少等です。

抗がん剤の発現時期と、主な副作用の種類

・投与日:アレルギー反応、吐き気、おう吐、血管痛
     発熱、血圧低下
・投与後2〜7日:だるさ、食欲不振、吐き気、
     おう吐、下痢
・投与後1週間〜2週間:口内炎、下痢、食欲不振、
     胃もたれ、貧血、白血球減少、血小板減少
・投与後2週間〜4週間:脱毛、皮膚の角化、しみ、
     手足のしびれ、膀胱炎

抗がん剤の種類や該当するがんの種類によって様々な副作用が報告されております。

・吐き気、嘔吐
・全身倦怠感
・脱毛
・口内炎
・感染症(骨髄抑制・白血球減少)
・貧血(骨髄抑制・赤血球減少)
・下痢
・便秘
・食欲不振 
・上腹部痛、上腹部不快感
・発疹、色素沈着
・肺障害、呼吸困難
・肝機能障害
・心筋障害
・腎障害、腎不全
・末梢神経障害
・ほてり、発汗、のぼせ
・アレルギー反応(アナフィラキシー)、過敏症
・視覚障害
・聴覚障害
・嗅覚障害
・血液障害、出血性膀胱炎、排尿障害、間質性肺炎
・頭痛、出血傾向、貧血

個々の抗癌剤に関する詳細な副作用については、さらに以下のページを、ご参照ください。

ジェムザールの副作用
カンプトの副作用
アリミデックスの副作用
イレッサの副作用
エマルックの副作用
フェノルルンの副作用
ノルキシフェンの副作用
タスオミンの副作用
アドパンの副作用
タモキシフェンの副作用
ノルバデックスの副作用
フェマーラの副作用

注意事項

抗がん剤は、本人の正常な細胞にも重大なダメージを与えるため、適用には慎重な判断が必要です。

近年、アメリカ等では、主治医の判断だけではなく、主治医以外の意見、所謂セカンド・オピニオンを尊重する傾向があります。

日本では、主治医の判断が強く、他者の意見を聞く傾向が少ないのが現実ですが、今後、積極的にセカンド・オピニオンを求め、納得の行く治療を受けられる環境が必要です。

又、日本で認可されている抗がん剤の半分以上は、驚いたことに、欧米では認可されておりません。
つまり、それだけ危険(副作用が大きい)とみなされているものが多いと言うことでもあります。

副作用による死者も多く、かえって害であると言う意見もあり、延命効果にも疑問があるとの報告もあります。

抗がん剤による治療については、今後も、多くの議論が起こる可能性があります。

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