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リタリン副作用

リタリンによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。

リタリンとは

リタリンとは、中枢神経系を刺激して覚醒作用のある薬です。主に、睡眠障害(ナルコレプシー)を改善するために利用されています。
リタリンの主成分は、塩酸メチルフェニデート(methylphenidate hydrochloride; MPD)で、1944年に合成され、1957年にリタリン(Ritalin)の商品名で、Ciba社(ノバルティスファーマの前身)から販売が開始されました。

日本では1958年11月に販売開始され、当初、適応症は、ナルコレプシーだけではなく、うつ病も対象となっていました。つまり、他のうつ病薬で効果が不十分な「難治性・遷延性うつ病」に対して、処方されていました。

リタリンは、60カ国以上で販売されていますが、うつ病を適応症としているのは日本だけでした。

リタリンは、アンフェタミン、メタンフェタミンの様な中枢刺激作用を持つ成分と同様の仕組みで効果を現します。(アンフェタミンは覚せい剤の成分)そのため、覚せい剤と似た作用として、興奮や、覚せいする効果があります。また、依存症もあります。

近年、リタリンの乱用に伴う事件が頻発し、MPD依存症による自殺症例等も大々的に報道される事態に至り、厚生労働省は、2007年10月、リタリンの適応症からうつ病が除外され、適応症はナルコレプシーのみになりました。
また、処方できる医師や、医療機関、調剤可能な薬局も制限される様、3重規制が義務付けられ、現在は、リタリン乱用に伴う混乱は少なくなっております。

世界的には、リタリンの8割以上は、アメリカで消費されており、大部分は、注意欠陥/多動性障害(ADHD:Attention Deficit Hyperactivity Disorder)に対してして処方されています。
しかし、日本でのリタリンの、この使用法は、保険適用外になっています。

因みに、リタリンと同じ成分(塩酸メチルフェニデート)のコンサータは、小児期における注意欠陥/多動性障害(ADHD)に対して適応症として認定されております。


リタリン副作用

さらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。

重大な副作用には、以下のものが報告されております。

・悪性症候群
・狭心症
・脳動脈炎、脳梗塞

これ以外の副作用には、下記のものがあります。

(常用量での副作用)
・不眠、食欲減退、動悸、高血圧、頭痛
・胃障害(腹痛、嘔気、嘔吐)
・逆説的傾眠(服用後15〜30分頃に強い眠気)
・視野のぼやけ、めまい、口渇、筋肉の痙攣
・ふるえ、呼吸促迫

(急性中毒症状)
・不眠、食欲減退
・発熱、全身痙攣、不整脈、いらいら、瞳孔散大

(慢性中毒症状)
・不安、不眠
・幻覚妄想状態

(離脱症状)
・パニック状態、うつ状態
・疲労感、強い眠気、空腹感
・不安、興奮、妄想、自殺念慮

(その他)
・耐性による使用量の増加
・習慣性に伴う乱用、依存症

さらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。

注意事項

リタリンの乱用は極めて危険です。
乱用者仲間は、リタリンのことを「合法覚せい剤」とか「ビタミンR」と呼び、リタリン乱用者を「リタラー」と呼んでいます。
医者を騙して手に入れる方法、他の入手方法等を教えるウェブサイトまである様です。
その為、薬剤の保管を厳重にする必要があります。乱用者や詐病(患者)に注意してください。 

リタリンが効き過ぎた場合、気分が高揚しすぎて、緊張感や慎重さが低下する場合があります。
リタリン服用後は車の運転、危険な仕事、高所での作業等は、控えてください。
尚、「リタリンは午後3時以降に服用すると眠れなくなる」と言われています。なので、 リタリンの夕方以降の服用も、控えてください。

過度の不安や緊張がある方、緑内障の方、甲状腺機能亢進などがある方は、リタリンを使用しないこと。

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