副作用大百科のTOPに戻る
「副作用大百科」トップ >  薬によるもの > アリセプト副作用(アリセプト錠)


アリセプト副作用(アリセプト錠)

アリセプトによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。

アリセプトとは(アリセプト錠とは)

アリセプト(アリセプト錠)とは、アルツハイマー型痴呆の症状を軽減する、国内初のアルツハイマー型認知症治療剤です。

アリセプト(Aricept)は、ドネペジル塩酸塩(donepezil)を主成分とする薬です。
アルツハイマー病になると、脳内のアセチルコリンが不足するため、神経間での伝達がにぶくなります。ドネペジルは、アセチルコリンを代謝する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)の働きを阻害することにより、アセチルコリンを増加させ、神経間伝達をスムーズにすることにより、アルツハイマー型認知症の認知症症状の進行抑制や、認知機能を一時的に改善させるために利用されます。

アセチルコリンは、コリンの中で最も強い作用を持っています。なので、これを分解する酵素であるアセチルコリンエステラーゼの働きを妨害することは、アルツハイマー型痴呆の症状悪化の防止に対して、効果が高いといわれています。

但し、アリセプトは、アルツハイマー型認知症そのものを治療したり、認知症の悪化を防止する薬ではなく、あくまで、対症療法としての薬です。

アリセプトは、エーザイで開発され、販売されています。海外では、ファイザー製薬との提携で、同名(Aricept)により販売されています。つまり、日本で開発され世界中で利用されている薬です。

因みに、アリセプトを開発した、エーザイの開発担当者である杉本氏は、ドネペジル開発の功績により、イギリスのガリアン賞を受賞しています。

適応症は、以下の通りです。

・アルツハイマー型認知症の認知症症状の進行抑制
 (軽度、中度、高度)

アリセプトは、2011年現在、約100カ国で承認されています。

アリセプトには、以下の種類があります。

・アリセプト錠3mg
・アリセプト錠5mg
・アリセプト錠10mg
・アリセプトD錠3mg
・アリセプトD錠5mg
・アリセプトD錠10mg
・アリセプト細粒0.5%
・アリセプト内服ゼリー3mg
・アリセプト内服ゼリー5mg
・アリセプト内服ゼリー10mg


アリセプト副作用(アリセプト錠)

さらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。

アリセプトの主な副作用は、消化器症状の、食欲不振、吐き気、嘔吐で、下痢、腹痛などもあります。

重大な副作用には、以下のものが報告されております。

・失神、徐脈、心筋梗塞、心不全:気を失う、脈が少ない、
 胸の痛み、息苦しい、むくみ
・消化性潰瘍:胃痛、下血(黒いタール状の血液便)、
 吐血(コーヒー色のものを吐く)
・肝臓の重い症状:だるい、食欲不振、吐き気、発熱、
 発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色
・脳性発作、脳出血、脳血管障害:けいれん、激しい頭痛
・錐体外路障害:手足のふるえ、こわばり、無表情、
 じっとできない、体が勝手に動く、舌のもつれ、
 口周辺がもぐもぐ動く
・悪性症候群(Syndrome malin):急激な体温上昇、
 筋肉のこわばり、体の硬直、発汗、ふるえ、
 意識がはっきりしない
・横紋筋融解症:手足のしびれ・けいれん、
 手足に力が入らない、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿
・呼吸困難:息が苦しい
・膵炎:上腹部〜背中の強い痛み、吐き気、吐く
・腎不全:だるい、吐き気、むくみ、尿の濁り、血尿、
 尿が少ない・出ない

これ以外の副作用には、下記のものがあります。

・発疹、かゆみ
・食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、便秘、流涎、
 嚥下障害、便失禁
・興奮、不穏、不眠、眠気、リビドー亢進、多弁、躁状態、
 易怒性、幻覚、攻撃性、せん妄、妄想、抑うつ、多動、
 悪夢、錯乱、無感情
・徘徊、ふるえ、頭痛、めまい、昏迷
・肝機能異常
・動悸、血圧上昇、血圧低下、心房細動
・尿失禁、頻尿、尿閉
・貧血
・顔面潮紅、けん怠感、脱力感、胸痛、筋痛、むくみ、
 転倒、発汗、顔面浮腫、発熱

さらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。

注意事項

持病、アレルギーのある方や服用中の薬のある方は、医師に伝えてください。

以下の方につきましては、禁忌です。

・本剤の成分に対してアレルギーの前歴のある方
・ピペリジン誘導体で過敏症をおこしたことがある方

以下の方は、使用にあたって注意が必要です。

・心臓病のある方
・気管支喘息の方
・鎮痛薬を服用している方
・洞不全症候群の方
・洞房ブロック、房室ブロック等の徐脈性不整脈の方
・パーキンソン病、パーキンソン症候群の方
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍がある方
・妊娠中、授乳中の方

アリセプトを利用可能な方は、アルツハイマー型認知症と診断された方のみです。

以下の薬との併用により、アリセプトの作用が弱まる場合があります。

・デキサメタゾン
・フェノバルビタール
・カルバマゼピン
・フェニトイン
・リファンピシン

以下の薬との併用により、双方の作用が弱まる場合があります。

・塩酸トリヘキシフェニジル
・塩酸ピロヘプチン
・塩酸マザチコール
・塩酸メチキセン
・塩酸ビペリデン
・硫酸アトロピン

以下の薬との併用により、アリセプトの作用が強まる場合があります。

・イトラコナゾール
・エリスロマイシン
・硫酸キニジン

関連コンテンツ

メルカゾール副作用

メルカゾールとは メルカゾール錠(英語名:MERCAZOLE )とは、チアマゾール(Thiamazole)を主成分とする、甲状腺ホルモンを抑える薬です。 通常、バセドウ病などの甲状腺機能亢・・・

エビオス錠 副作用

エビオス錠とは エビオス錠(英語名:EBIOS)とは、アサヒフードアンドヘルスケアから販売されている、市販の胃腸薬です。 エビオス錠の主成分は、天然素材のビール酵母です。 このビール・・・

バルトレックス副作用

バルトレックスとは バルトレックス錠(英語名:VALTREX )とは、バラシクロビル塩酸塩(Valaciclovir Hydrochloride)を主成分とする、アシクロビル系の抗ウイルス化学療・・・

アドエア副作用

アドエアとは アドエア錠(英語名:Adoair)とは、サルメテロールキシナホ酸塩(Salmeterol xinafoate)、フルチカゾンプロピオン酸エステル(Fluticasone propi・・・

フェロミア副作用

フェロミアとは フェロミア錠(英語名:Ferromia)とは、クエン酸第一鉄ナトリウムを主成分とする鉄剤の一種です。 主に、鉄欠乏性貧血を改善するための、鉄分を補充する薬です。 フェ・・・

シムビコート副作用

シムビコートとは シムビコートとは、通常、シムビコートタービュヘイラー(Symbicort Turbuhaler)のことを示します。 シムビコートタービュヘイラーは、ブデソニド(Budes・・・

ストラテラ副作用

ストラテラとは ストラテラ(Strattera)とは、アトモキセチン塩酸塩(Atomoxetine Hydrochloride)を主成分とする、注意力や集中力を高め、物忘れや落ち着きのなさを軽減・・・

ヘパリーゼ副作用

ヘパリーゼとは ヘパリーゼ(Heparlyse)とは、ゼリア新薬工業が販売している、肝臓水解物を主成分とする、肝機能を改善する、滋養強壮剤です。 ドリンク剤タイプと、錠剤タイプがあり、何れ・・・

レンドルミン副作用

レンドルミンとは レンドルミンとは、睡眠剤であり、不眠症治療剤として利用されています。 レンドルミンは、ブロチゾラム (Brotizolam)成分を利用した、ベンゾジアゼピン系の短時間型睡眠導・・・

フィンペシア副作用

AGA治療は、専門医の総合的な判断の元で治療を受けるのがベストです。また、無料にてメール相談やカウンセリングが受けられます。こちらに、各地域ごとにAGA治療を受けられるクリニックをリストアップしました・・・

ウテメリン副作用

ウテメリンとは(ウテメリン錠とは) ウテメリン(ウテメリン錠)とは、切迫流産や切迫早産の可能性がある場合に利用する薬です。交感神経を刺激することにより子宮に作用し、筋肉の収縮を抑制します。 ・・・

麻酔 副作用

麻酔とは 麻酔とは、薬を利用して痛みや身体の反射を抑制し、手術などのストレスを緩和する手法のことを指します。 大きく分けて以下の2つの種類があります。 ・全身麻酔(意識が無くなります・・・

抗生物質 副作用

抗生物質とは 抗生物質とは、体内の細菌を殺す薬です。 古くはペニシリン系をはじめ、現在では、セフェム系、キノロン系、ニューキノロン系、アミノグリコシド系、テトラサイクリン系など様々な抗生物・・・

ゼニカル副作用(ゼニカル錠)

ゼニカルとは(ゼニカル錠とは) ゼニカル(ゼニカル錠)とは、摂取した食物の脂肪を体内へ吸収することを阻害することにより、そのまま体外へ排泄させる、新しいタイプの肥満治療薬です。 ゼニカル(・・・

エビリファイ副作用(エビリファイ錠)

エビリファイによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。 エビリファイとは(エビリファイ錠とは) エビリファイ(エビリファイ錠)とは、主に統合失調症の治療薬として利用されている非定型・・・

タクロリムス副作用

タクロリムスによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。 タクロリムスとは タクロリムス(Tacrolimus)とは、身体の免疫を抑制する免疫抑制剤です。 タクロリムスは、正式・・・

リスパダール副作用(リスパダール錠)

リスパダールとは(リスパダール錠とは) リスパダール(リスパダール錠)とは、セロトニン・ドーパミン拮抗薬(SDA)にカテゴライズされる、非定型抗精神病薬です。(略称はRPD) リスパダール・・・

レミニール副作用(レミニール錠)

さらに詳細な想定される症状はこちらをご参照下さい。 レミニールとは(レミニール錠とは) レミニール(レミニール錠)とは、認知症の症状を軽減する薬です。アルツハイマー型認知症の症状の進行抑制・・・

ラシックス副作用(ラシックス錠)

ラシックスによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。 ラシックスとは(ラシックス錠とは) ラシックス(ラシックス錠)とは、強力な利尿薬です。 ラシックス(Lasix)の主成分・・・

クラリチン副作用(クラリチン錠)

クラリチンによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。 クラリチンとは(クラリチン錠とは) クラリチン(クラリチン錠)とは、花粉症をはじめ、アレルギー性疾患を抑える、抗ヒスタミン薬で・・・